おたくの娘さん (第1集) (角川コミックスドラゴンJr. (KCJ100-1))


 増田(はてなアノニマス ダイアリー)に「ヲタクを見分けるたった一つの簡単な方法」というエントリがありました。
 このエントリは特に見分ける方法を書いてないんじゃないか、と思ったのですが、今回話したいのはそういう部分じゃなくて、ここ。
本当のヲタクは自分のことを「ヲタク」と呼称しない。
これだけ。「俺って○○ヲタだからさぁ??」とか公言する人は、
誰かに対してポージングしているにすぎない。
自称することで「俺ってその事に詳しいんだよ」という虚勢をはっているだけ。
本当の「ヲタク」は自分が「ヲタク」であるかどうかなんてまったく気にしない。(ヲタクを見分けるたった一つの簡単な方法)

 私は本当に「オタク」的な人は自分がそうだと気づいてない、というのが多いのではないかと思います。
 元々の意味からすると1つのことにのめり込んでしまって他のことが少しおろそかになっている人を「オタク」と呼んでいた気がします。
 そして、そういう人は大抵は自分の事を普通だと思ってます。
 普通に過ごして、好きなことをやっていたら知自然と他人とずれてしまっているので気づかないんですよね。

 今挙げたのが本格的なオタクの人の話。

 で、それよりももうちょっと社会性がある人だととてもじゃないけど自分のことを「オタク」だなんて言えないんですよね。烏滸がましく(うーろんがましく:嘘)て。
 例えば私なんかは月に40〜50冊は漫画を買っていますが、月に100冊以上買ってる人を知っているのでとてもじゃないけど自分の事を「漫画オタク」だ、なんて言えるわけがないと思っています。
 アニメだってゲームだって同じで、好きだから知識はそこそこあるけれど、声優の名前だってほんの一部しか知らないし、スタッフの名前なんてそれこそほんの一部の人しか知らない。
 私の友達に声優年鑑みたいな本を持ち歩いている人がいますが、そいつに比べたら自分なんてまだまだ大人しいもんだなと思わずにはいられません。


 でも私は自分の事を(ここでは)「オタク」だと言ってます。思ってはいないけど。
 何でそんなことをするのかと言うと、「普通の人はそう思ってるだろうから」です。
 だから「自分はオタクだ」と言っておくと説明が楽なんですよね。

 本当は「自分は漫画とかアニメとか好きだけれど、すごい人と比べたら全然だめだめで、とりたててオタクだと言うわけではないと思う」とか言ったって言われた側は「何言ってんだこいつ」って世界でしょうし。

 どうやら普通の人(私たち全員を含めて)は、自分の興味のない事についてはほんの少ししかやってなくてもすごいと思ってしまう傾向があるんですよ。

 例えば「柔道初段」と言えば誰もが「うお、すごい」と思うだろうと思いますが、実際のところ私がいた高校ではお金を払って認定試験を受ければ誰もが初段をとれました。
 私の話で言えば、子供の頃はずっと水泳を習っていてバタフライの選手だったのですが、バタフライを泳げるだけで「なんとなくすごい」みたいに思われる事があります。

 やってる側からすれば上には上がまだまだいくらでもいるレベルの世界なので「すごい」と言うよりは「しょぼい」と感じてるんですよね。
 でもそれをやってない人からすると「すごい」と思っちゃうわけです。

 「オタク」って呼ばれるのもこれと同じで、例えばアニメのDVDを1本でも持ってたら「オタク」とか言われることもありますが、持ってる側からすれば「なんでやねん」の世界です。
 でもいちいち説明するのが面倒くさいから「オタク」って言っておきます。

 うわー、こいつホントオタクくさいな思われるような事を言うと、人の事をそうやってレッテル貼りをする人に対しては基本的には何を言っても無駄なんですよね。だからそう言う人から「オタクだ」と言われる前に自分から「私はオタクです」と言ってしまう。

 で、意外とそう言うレッテルを貼りたがる人はたくさんいるので、そうやって言っておくのが楽なんです。
 ただこれは、単に予防線を張ってるだけの可能性もあるんですけどね。
 なんの脈絡もなしに「おまえキモオタだな」と言われたら傷つくから前もって「ほら、俺ってキモオタだからさ」って言っておく。そうすれば自分が先に宣言しちゃってるから同じ事(この例の場合「キモオタ」)を言われても(それほど)傷つかずに済む。そういう面も多少はあるんじゃないかと。


 あとはそういう風に言っておくと緩く繋がっていられる、ってのもあるのかもしれません。
 「オタクだ」と言っておくと「あー、大体ああいう感じの趣味を持っているんだな」って感じで別ジャンルでも仲間意識みたいなものが芽生えるじゃないですか。
 格闘ゲームオタクと音ゲーオタクとシューティングゲームオタクは全然別物だからここまで分類しちゃうと自分と違うジャンルには仲間意識がわかないけれど、「ゲームオタク」って言っておくとどの分野の人からもなんとなく仲間意識がわいてくるってのがあるので、一番大きなくくりである「オタク」って言っている面もあるのかもしれません。

 そういったことから考えると、自分から「オタク」だなんて言う人は「別にオタクだとは思ってないけれど、そう言っておくのが楽」だからなのではないかと思います。